Report活動レポート

夢の実現への意欲が高まった
アメリカ留学

浅水秀明 高崎健康福祉大学
(薬学部薬学科4年)

留学先:
アメリカ
Kaplan INTERNATIONAL CENTERS HVD校

夢の実現への意欲が高まったアメリカ留学

英語を使える薬剤師になるための第一歩

私は英語が使える薬剤師になるための第一歩として短期留学をしようと思い、ぐんま国際教育財団の奨学金に応募しました。採用が決まり、夏休みを利用して約1か月間、アメリカ・ボストンの語学学校に通い、ホームステイを体験しました。学校は1週間に15時間の講習があるコースで、クラス分けテストの結果、High Intermediateレベルのクラスに配属されました。授業では文法などを学んだほか、グループで課題や会話練習に取り組み、フィールドワーク、さらにはエッセイや課題の発表なども行いました。

私のクラスは午後だったので、午前の時間を有効に使ってさまざまなことにチャレンジしてみたいと思い、ホームマザーであるエミリアさんに相談しました。そしてエミリアさんのすすめもあり、ボランティア活動をすることに決めたのです。

ボランティア活動にチャレンジする

最初はある病院でのボランティアを考えたのですが、6か月間以上の活動期間が必要という条件から、参加することはできませんでした。残念でしたが、電話越しで相手が見えない状況での英会話や伝言の残し方など、さまざまな壁に直面し、新たな課題が見つかりました。

次に、保険薬局兼ドラッグストアにお願いして店内を見学させていただきました。薬局の部長さんとの会話、調剤室の様子、カウンターでの応対など、日本でもなかなか見る機会のない現場を垣間見て、薬剤師さんの専門職としての能力だけでなく人としてのコミュニケーション能力の高さに感心しました。

さらに、老人向け療養施設の方々と共に時間を過ごすというボランティア活動にも参加しました。一緒にカードゲームのUNOをしたのですが、みなさんが優しく接してくださり、大変貴重な経験になりました。

ホームステイ先での異文化交流と助け合い

ホームステイ先には私以外にもホームステイをしている人がたくさんいて、ホームマザーとその娘さんに加え、ブラジル人学生2人、メキシコ人の歯科医学生、観光学を学んでいる台湾人、サウジアラビアの高校生と、実に多種多様。アメリカの文化だけでなく、イスラムの断食の文化、辛いものを普段から摂る南米の食生活など、さまざまな異文化に触れることができました。時にはお互いを理解することが難しいと感じることもありましたが、週末には一緒にスポーツを楽しんだり、ボストン観光やニューヨークまで出かけたりと、楽しい思い出がたくさんできました。

上記のようなボランティア活動ができたのも、エミリアさん、そして一緒にホームステイをしていた友人たちの協力のおかげだと思っています。病院での活動がうまく行かなかった時には励ましてくれ、次のチャレンジを応援してくれました。本当に感謝しています。

留学経験を通して大きく変わった価値観

今回の留学経験を通して、自分の中の価値観が大きく変わりました。何よりも、これまで私が日本で学んできた英語は、将来のキャリアのためというよりも趣味に近いものだと感じました。というのも、経済的、社会的に急発展中の中国やブラジルからの留学生に多く出会い、彼らを見て、国際競争力を身につけることへの意欲や英語力の習得に対する努力が並大抵のものではないと実感したからです。

語学学校には、大学や大学院への進学や現在の職業のキャリアアップのために英語を学んでいる人が大勢いました。つまり、彼らにとっては語学学校は次のステップへの通過点なのです。そういった人々と、職業や政治・経済、法律、文化などさまざまなテーマについて話す機会がありましたが、自分の知識や考えの浅さ、表現力の乏しさを痛感するという経験もしました。

目標は医薬研究者として世界の医療に貢献すること

今の私の目標は、薬剤師・臨床検査技師の資格を取得し、病院での勤務経験を積み、創薬の研究職に就くことです。将来像は日々変化していますが、そこに英語という要素が消えることはありません。そして新たに、研究のために海外留学がしたいという夢が加わり、医薬研究者として世界の医療に貢献したいという思いが以前に増して強くなりました。

目標は医薬研究者として世界の医療に貢献すること

このひと夏の留学経験を通して、夢を現実にしたいという意欲ときっかけを得ました。英語を学び続ける努力を怠らず、海外の友人と連絡を取り続けて自分を常に刺激していきたいと思っています。

今後は語学留学の経験を活かし、昨年度結成した高崎健康福祉大学のESSの活動を拡大し、英語力を備えた医療従事者を育てる場へと変えていきたいと考えています。素晴らしい機会をいただき、本当にありがとうございました。