Report活動レポート

アメリカで最先端の
脳科学研究を経験

寺島里佳 群馬大学
(医学部3年生)

留学期間:
2017年7月2日~2017年8月31日
留学先:
アメリカ
オレゴン健康科学大学

アメリカで最先端の脳科学研究を経験

私は今回初めて研究留学を経験し、研究のみならず多くのことを学ぶことができた。二ヶ月間自分が慣れ親しんだ場所から離れて、完全に研究づくしの日々を送ることは私自身の成長のためにも私の将来の夢のためにも、とても貴重な経験となった。

研究手技・知識

私はこの濃い研究づくしの二ヶ月間を通して、研究手技や研究に関する知識をたくさん得ることができた。研究室独自の実験ノートの書き方や研究戦略の立て方、英語で他の研究者とコミュニケーションを取ることを学んだ。科学的かつ専門的な内容を他の研究者に英語で伝えることはとても難しく、また正しく情報が伝わる必要があるため苦労することもあったが、回数を踏むことで徐々にできるようになっていった。

最初は他の研究者の手技を見せていただき、その操作手順を覚えることで必死だったが、気が付けば一人で様々な実験を行うことができるようになり、その成長に達成感を感じた。研究留学という形で、自分が慣れ親しんでいる環境から全く新しい環境に勇気をもって飛び込んで行ったからこそ、このように成長できたのだと感じる。

失敗すること

私はこの研究留学中何度も失敗した。それだけ聞くとダメなことのように聞こえるが、研究とは失敗の積み重ねであることを学んだ。数々の予想外のハプニングにより、思い通りにいかないことも多かったが、それでも根気強く粘り強く実験を繰り返す研究者の方々の姿勢を見て感心した。『もう同じ実験を三回も繰り返している。』と他の研究者の方に嘆いたところ、『僕が今やっている実験は七回目だよ。お互い頑張ろうね。』と笑いながら言われてびっくりした。私は失敗してもいいのだということに気づき、失敗しても諦めないという粘り強さと心の余裕を持って研究に取り組むようにしようと考えを改めることができた。

最後まで諦めない

私は自分の研究プロジェクトをもたせてもらっていたが、留学期間の終盤では帰国前に必要なデータが全て揃うか怪しくなってきた。朝早く研究室に入り、夜遅くまで研究をし、何とか最後はデータを揃えることができた。成果報告のプレゼンを最後のラボミーティングでする予定だったため、次は揃えたデータから睡眠を削ってプレゼン資料を仕上げ、全てギリギリで間に合わせることができた。一緒に研究をし、面倒を見てくれていた研究者の方も一緒に最後までデータを揃え、夜遅くまでプレゼンのスライドを仕上げるのを手伝ってくれた。最後まで頑張り通すことができたことが自分の自信につながったと思う。

チームワーク

研究室は一つのチームであることを研究留学中に何度も感じた。実験が上手くいかないときはお互い助け合い、声を掛け合って、一緒に頑張ろうという意識が強かった。研究室のメンバーは全員お互いが何について研究しているのか、最近の研究の調子はどうなのかを把握していた。私は二ヶ月という短い期間だったが、研究室の一員として、チームの一員として受け入れてもらえたため、チームワークを身につけることもできた。

これからについて

今後、私は留学を通して学んだことを生かし、より優秀な研究者になれるように努力し続けたいと思う。留学を通して、自分にまだ足りていない部分、これからも頑張らなければならない部分が明らかになった。もっと研究の経験を積み、たくさん失敗もし、研究者として成長していきたい。また、より具体的なところでは、研究手技も磨き、英語の論文を読む力も身に付けたい。

これからについて

私が今回の研究留学を通して学んだことは研究以外のことでも通ずるところが多いと感じた。失敗を通した学び、最後まで諦めずに粘る精神、チームとして協力し合うということは自分が将来どのような道に進んだとしても生かすことができる。国際的に活躍できるような研究医になれるよう、努力を惜しまずにこれからも様々なことに挑戦していきたい。