Report活動レポート
自分の考え方や物の見方、人生の選択肢の幅が大きく広がった留学
宇野恵菜
群馬県立女子大学(文学部英米文化学科4年)
- 留学期間:
- 2023年8月26日~2024年3月31日
- 留学先:
- カナダ(Canadian College)
あらゆる文化や考え方を認める
今回の留学を通して学んだことはたくさんありますが、その中から4つを報告させていただきます。
まず1つ目はあらゆる文化や考え方を認めるということです。バンクーバーには色々な国の出身の方がいて、その国の食文化を取り入れたレストランが多くあったり、その国の独特のお祭りがよく行われていました。私も色々な国の食べ物に挑戦したり、メキシコのお祭りへ実際に参加したりしました。
また、宗教によって肉が食べられない方用のハラル料理やベジタリアンメニューが多くのお店に置いてある点からも、バンクーバーという街全体で色々な文化を受け入れる体制が整っていると感じました。学校の授業も、1つの意見が正しいというのではなく、色々な考え方があって全てが正解ということが多かったように感じました。意見が正しいか間違っているかよりも、自分の意見を持って、それをみんなに伝えるということが重視されていました。
たくさんの人と出会い、人生の選択肢の幅が広がった
2つ目に学んだことは、物の見方や考え方についてです。留学に行くまでは、大学を卒業したら仕事に就いてずっと同じ会社で働くものだと思っていましたが、バンクーバーにいる間にたくさんの人と出会い、何歳になっても海外へ行って生活するという選択肢があることや、ワーキングホリデーというビザや海外で永住権を取る方法があることに気づきました。
自分とは違う考えの人や色々な人生を送った人と出会い、自分の考え方や物の見方、人生の選択肢の幅が大きく広がったように感じます。また、私が会っただけでも、こんなにも多くの日本人の方が海外で頑張っていることを知りました。今まで私はすごく小さなコミュニティーにいたことに気づき、もっと色々な世界を見てみたいと思うようになり、以前よりも外交的になった気がします。
海外に出て気づいた、日本の凄さ
3つ目に学んだことは、日本という国の凄さです。バンクーバーで暮らすようになってから、日本という国がどれだけ住みやすいかということに気づかされました。安全面はもちろんのこと、衛生面など多くの点で日本の凄さを感じました。
日本にいる時は、夜中外出することに何も恐怖を感じていませんでしたが、バンクーバーにいる時は誘拐などのニュースもよく耳にしていたため、なるべく早く家に帰るようにしていました。また、大麻が合法のため、道端で大麻を使っているホームレスの方がいたり、一度カフェの目の前で急に焚き火をしだして警察が来るという状況があったり、日本では見ない光景が多くあり、その度に日本の安全性の高さを感じました。
また、衛生面ではトイレがどこも汚かったり、ファストフード店ではテーブルに前の人のものが残っていることが当たり前でした。最初の1ヶ月くらいはトイレの汚さと街のホームレスに多さにとても驚き、受け入れるのが少し難しかったですが、帰る頃には何も感じず当たり前の日常のようになっていました。
別の点では、海外に住む多くの方が日本を愛してくれていることに気づくことができました。毎週、日本語と英語の言語交換のイベントに参加していたのですが、そこで出会った多くの方が日本の文化やアニメなどに興味を持っていて、いつか日本に行ってみたいと言ってくれました。私はこんなにも多くの方が日本の文化を好きでいてくれて、日本語を勉強していると思っていなかったので、とても嬉しかったです。
また、バンクーバーで行われたJapan Marketというイベントにボランティアで参加したのですが、予想以上に多くの方に来場いただき、日本のアニメのコスプレをした方や日本の着物に興味があるという方など、日本という国はたくさんの方に愛されていることを実感しました。以前よりも自分の生まれ育った国に誇りを持つことができるようになりました。
完璧に英語を話すことよりも、気持ちを伝えることの大切さ
最後の4つ目は、英語です。留学に行ったことで、ネイティブの英語の言い回しや新しい表現が身につきました。最初の1、2ヶ月は自分の英語力の低さに絶望していましたが、帰国する際には、日常会話は問題なくできるようになりました。
また、英語を話すことへの抵抗感がなくなったとともに、英語に対する考え方も変わったように思います。以前は文法や単語など完璧にしなくてはいけないという思いが強かったのですが、留学を通して完璧でなくてもコミュニケーションは成り立つと気づき、英語の完璧さよりも自分の意見を伝えようとする気持ちの方が大切だと思いました。
これらの留学で学んだことを活かすため、将来は日本の文化を海外に発信する事業や、海外から日本に来られる方に向けたインバウンド事業に力を入れる会社に就職したいと考えています。また、この7ヶ月間で身につけた英語力をより向上できるよう、これからも努力を続けていきたいと思います。